アスリートのキャリアを考える〜Athlete Career Challenge 2025〜

2025年2月26日、スポーツ庁主催のアスリートのキャリアを考えるワークショップを現地東京ミッドタウンで観覧しました。今年度のテーマは「競技の枠を超える」ということで、多種の競技のアスリートが実際にキャリアを考え課題を出していく姿を間近に目にしました。

プロサッカー選手の登録抹消の年齢は21歳や24歳などの若い層でまず最初のピークを迎えるという衝撃のデータ。そして考えるまもなく次のキャリアを自分で決めなければならない現実。日々実力主義、勝負の世界に身を置くアスリートには「セカンドキャリア」という単語すら、まるで戦力外宣告のような棘のある単語としてセンシティブに扱わなければならず、結果としてキャリア教育がなかなかできぬまま、狭い選択肢の中で選んでいるということで改革を進めているそうです。

キャリアを考えるのは「肩たたき」ではなく、本人の将来を考慮してということにも関わらず、当のアスリートがそれを受け止めきれない。キャリアコンサルタントの一人として、非常に難しい問題だと認識を新たにしました。

一方で、企業はアスリートの存在を欲しているということもよくわかりました。自らPDCAを高速で回す、課題解決能力が高く、自分を律しながら目標に向けて弛まぬ努力を続ける強い精神力。アスリートの持つ能力が非常に希少であり、単に「広告塔」としての存在ではないことをアスリート本人たちにも自覚して、自己肯定を高めてほしい、そのためにキャリアに関わる立場としてどんなことができるか、考えていきたいと思います。